その楽器を、独り占めしたい… 抱きしめたカノジョがあまりにも小さくて、僕まで泣きそうになった。 「…前から思ってたけど、リコって痩せすぎじゃない?」 クスッと笑うカノジョに、僕は本気で言う。 「もうちょっと太った方がいいよ!マジで!」 「歌うなら…なおさらだよ」 その夜、僕は初めて、カノジョの歌声を聴いた。 1度聞けば忘れられない声。 無敵の楽器…!

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